【Swatt Club所属のコンカ選手がイタリア選手権ロードレースで大金星!】
GIANTが今年よりサポートを開始した【Swatt Club】に所属するコンカ選手が、6月29日(日)に開催されたイタリア選手権ロードレースで見事優勝を飾りました。Swatt Clubは、世界各地のグラベルレースを転戦する傍ら、UCIに登録していない「クラブチーム」としてロードレースにも参戦。格上であるUCIワールドチームの選手たちを破っての快挙に、大きな注目が集まっています。
26歳のコンカ選手は、主にアシスト役として、ロット・スーダルとQ36.5プロサイクリングチームに2年ずつ所属。2025年シーズンはプロチームと契約できず引退を考えますが、最終的にはSwatt Clubで競技活動を継続することを選び、グラベルレースやイタリア選手権ロードレースに向けてトレーニングを続けてきました。
地元レッコではB&B(宿泊施設)を経営しながら、ボートツアーのために船舶免許を取得し、さらに経済学の学位も修了するなど、引退後のキャリアにも備えていました。そうした中、5月にスペイン・ジローナで開催されたグラベルレース「Traka 200」では3位という好成績を収めています。
今回のイタリア選手権にはSwatt Clubから5名のライダーが出走。CADEX 50 Ultra WheelsystemとCADEX Aero Integrated handlebarを搭載したPropel Advanced SLを駆り、アップダウンに富んだ周回コースを3周してフィニッシュする全長228kmのレースに挑みました。
レース前半に形成された3名の先頭集団に、Swatt Clubは2名を送り込みます。後方のメイン集団は残り50km地点からアタックと吸収を繰り返すハードな展開となり、Swatt clubからコンカ選手とマッティア・ガッフーリ選手の2名が入った追走集団が、最終的に抜け出すことに成功。2名になった逃げグループを捉え、最終周回へと入ります。
残り10km付近で登場する登坂距離3.7km/平均勾配4.9%の「サン・フロリアーノ・デル・コッリオ」の登りで、UCIワールドチーム所属の3選手が先行します。しかし、コンカ選手は冷静なペーシングで追いつき、先頭は4名に。同じく遅れをとったガッフーリ選手も、残り1.9km地点で先頭4名に合流を果たすと、コンカ選手の脚を温存するために、そのまま先頭集団を牽引します。
勝負は5名に絞られ、コンカ選手は最後尾からスプリントを開始。フィニッシュラインの直前で舗装路から石畳に切り替わるという変則的なレイアウトを利用したコンカ選手は「石畳に入る時に他の選手より速ければ、勝てると考えていました」とレース後に語った通り、石畳に突入する前にトップスピードに乗せて先頭に立ち、格上ライダーからの追撃をかわして先着。緑・白・赤のチャンピオンジャージ「トリコローレ」を獲得しました。勝利に貢献したガッフーリ選手は5位でフィニッシュしています。
「何ヶ月もチームを探していたが、道は開けなかった。だからこそ、このチャンスを活かせて本当にうれしいです」と大金星を喜ぶコンカ選手にとって、今大会はプロレースでの初優勝でもあります。
コンカ選手の快挙とSwatt Clubの積極的なレース展開には、同じレースを走ったプロ選手からも賞賛の声が集まっています。2018年のイタリア選手権覇者であるエリア・ヴィヴィアーニ選手(ロット)は、Instagramで「彼には第二のチャンスがある。私はそれを確信しています。彼がまたプロレースで走る姿を見ることになるでしょう」とコメントしました。
イタリア選手権で世界中に衝撃を与えたSwatt clubと選手たちの更なる活躍に、ぜひご期待ください。
【スイス選手権ではシュミット選手がロードレース連覇&TTとの2冠達成!】
スイス選手権では、Team Jayco Alulaのシュミット選手が2冠を達成。6月26日(木)に開催されたタイムトライアルでは、CADEX Aero WheelSystemを装備した Trinity Advanced SLを駆り、2023年の覇者であるシュテファン・ビッセガー選手(デカトロン・AG2Rラモンディアル)に1秒差で勝利します。6月29日(日)に開催されたロードレースは4名による小集団スプリントで決着し、世界屈指のワンデーレーサーの1人であるマルク・ヒルシ選手(チューダー・プロサイクリング)を下したシュミット選手が連覇を果たしました。
「ロードレースを連覇することができ、さらにはTTとの2冠を達成できたことは、本当に特別なことです。正直、あまり良い結果は期待していなかったため、自分に大きなプレッシャーをかけることはしませんでした。それが結果的にうまく作用したのだと思います」と語るシュミット選手。7月5日(土)からは、自身初となるツール・ド・フランスに挑みます。
その他のTeam Jayco Alula勢は、ドイツ選手権ロードレースでフェリックス・エンゲルハルト選手が2位に。3名のチームメイトと共にオランダ選手権連覇に挑んだディラン・フルーネウェーヘン選手は惜しくも3位でのフィニッシュとなりました。